3月に『ズッキーニのミニ フリッター 、セミリタイヤした筈なのに』と題して投稿した時に、ナギの口車に乗せられて日本の家庭料理のブログを英語版で出す事になったと書きました。ナギが彼女のブログ、ReipeTin Eatsで私の合意を読者にアナウンスしたのが2月ですのでそれから何と6ヶ月かかりましたが、8月の中旬にレシピティンジャパン(http://japan.recitineats.com)と言うブログサイトを公開しました。
5月に1ヶ月程日本旅行に行った事がブログの公開が遅れた理由の1つでもあるのですが、それを差し引いても5ヶ月近くかかった訳です。今振り返ってみると、随分と同じお料理を何回も作った気がします。ナギと違い全てが初めての経験でしたので、失敗が多々ありました。
ブログを作ると決心してから公開に至る迄の行程はおおよそ次のようでした。
- 私が今まで作ったお料理をできるだけたくさん書き出してリストにする
- 子供達にも記憶に残るお料理を挙げてもらう
- 日本料理の基本的な事、例えばご飯の炊き方、出汁の取り方等もリストに入れる
- 公開時にすでにブログに入れておくお料理をリストの中から12程選ぶ
- ナギから料理写真の撮り方の基本を学ぶ
- ナギからフォトショップ(写真編集アプリ)の基本的な使い方を学ぶ
- 最低限の写真用の小道具(料理を置く台、日本的な布切れ等)を用意する
- ブログに入れておくお料理を作り、写真を撮り、ブログの原稿を書く
- ブログサイトの名前を決める(レシピティンジャパンとなりました)
- ブログのロゴをデザインする(これは息子がデザインしてくれました)
- ブログサイトを構成、デザインし、作り上げる
- 写真と原稿をお料理毎にブログサイトにコピーして、さらに編集をする
- ブログ購読を扱う準備を整える
- 週1回のブログ投稿日を決め、ナギとブログの公開日を合意する
- 公開した後最初に投稿するお料理を選んで投稿の準備をする
- 出来上がったブログサイトのレビューと修正
- 8月19日公開
初めの計画では5月の旅行に行く前に公開する予定でした。旅行中に投稿を止めるわけにもいかないので、そうなると旅行前に5−6週間分の投稿を準備しておくことになります。そんな訳で2月から2ヶ月半はお料理をしまくりました。いつもですと息子が夕食を作るのですが、あの時は週の半分位は和食になりました。
お料理を作り終え、写真もよく撮れたので終わりかなと思ったら夕食として試食した息子から味が薄すぎるとか、付け合わせがおかしいとか言ったレビューをもらいます。するとまた作り直しです。
調味料の分量は覚えた味を元にして調整していたので、その日によって変わるのです。子供たちが小さかった頃に作った味と今では違ってくる訳です。まして定年を過ぎた私はどちらかというと薄味好みになり息子と度々味の濃さに関して意見が合わない事すらあります。
お料理の写真も2−3千枚撮ったのではないでしょうか。撮り終えてコンピューターにアップロードして見たらどれも良く無くて撮り直しをした事も沢山ありました。ナギと違い私の目は年寄りの視力なので、カメラの液晶モニターで見てもどれが良く写っているのか判らず、コンピューターに入れて大きな画面で見てから納得する訳です。ナギがそれを見て私のブログ作りはとても効率が悪いと言いますが、そのコメントは無視します。
旅行直前にほぼブログの準備が整ったのですが、公開して不都合が出たとしたら旅先から処理をするのではリスクが高いのではないかと言う事になり、公開を延ばしました。6月上旬に帰国していよいよブログ公開をと思っていた矢先に、ナギのブログの仕事が急に忙しくなり6月と7月はそちらの方に時間を取られてしまいました。私はナギ程忙しくは無かったのですが、彼女が余裕のある時に私のブログを公開した方が良いと思い、8月になった訳です。
公開までの間、ナギは読者からいつ私のブログを公開するのかと聞かれたそうです。とても楽しみにしていると言ったコメントも届き、数人からお料理の注文まで届きました。お好み焼き、牛丼、すき焼き、おでんといった類のものです。
公開時にナギも彼女のブログで宣伝してくれたので、公開の翌日8月20日はブログの閲覧数が3000を超えました。そしてコメントも沢山頂き、その日はコメントの返信に明け暮れました。中にはとても心温まるコメントが届き、嬉しくなりました。何人かの人は、子供が日本語を学んでいるとか、日本で英語を教えていたと言った経緯まで書いてくれました。
お料理の投稿毎にコメントを書く事が出来ますが、その他にコンタクトのページがあり、そこから私にメールを送ることもできます。この方法ですと、他の読者に見られないのでプライバシーを守りたいコメントには適しています。コンタクトのページからもたくさんメールが届き、特にお料理の注文が結構ありました。
ある母親は子供が日本食びいきで、今まで高いお金を払ってレストランに連れ行ったけれどこれから自分で作れると言っていました。そして、どんどん沢山投稿して欲しいと言ったリクエストで、私は週に1回しか投稿をしないと決めたので閉口しました。でもそれも私のブログに価値を見つけて下さったからで、感謝に絶えません。
子供達に残せるものとして始めたブログですが、本当に始めて良かったと思っています。下の娘が友達を呼んでインゲンとひき肉の炒め物を作ろうと思っていた所で、私に聞かずにブログのレシピで作ったと言っていましたから、一つの目的である『子供達から毎度聞かれずに済むように』は達成しつつあります。
本来ならば私のブログから何かお料理を出したい所ですが、日本食では面白くないのでいつも通りにナギのブログから選びました。『クラシックイタリアン ミートボール 』をお届けします。
- 小さくちぎった食パン 1¼カップ(注1)
- おろし玉葱 ⅔カップ
- 牛のひき肉 400g
- 豚のひき肉 100g (または牛のひき肉)(注2)
- 卵 1個
- パセリの微塵切り ⅓カップ(注3)
- ニンニク 2個 微塵切り
- パルネジャーノレッジャーノチーズ(又はパルメザンチーズ)⅓カップ 細かく下ろす
- 塩 小さじ¾
- 黒胡椒 小匙¼
- オリーブオイル 大匙1½
- オリーブオイル 大匙1
- 玉葱の微塵切り カップ1弱
- ニンニク 2個 微塵切り
- トマトピューレ 700g(注4)
- 水 ⅓カップ
- チリフレーク 小匙1
- イタリアンハーブミックス 小匙3
- 塩 小匙1
- 黒胡椒
- 好みのパスタ(私はスパゲッティと螺旋状のショートパスタが好み)
- パルネジャーノレッジャーノチーズ(又はパルメザンチーズ)⅓カップ 塊をおろしたもの
- 刻みパセリ( 無くても良い)
- 大きなボールにパンとおろし玉葱を入れ、パンが玉葱の水分を吸うように良く混ぜる。
- オリーブオイル以外の残りのミートボールの材料を加え、手を使って良く混ぜる。
- 大さじ山盛り1杯を取り、手の中で軽く転がして球状にする。同じようにして残りのひき肉をミートボールにする。(注5)
- ノンスティック加工の大きめのフライパンに大匙1杯半のオリーブオイルを加えて中火にかける。ミートボールを加えて全体に焦げ目をつける-5分位。私はフライパンを揺すってミートボールを転がします。
- 焦げ目が付き中まで未だ火が通っていない状態で、ボールを壊さないようにお皿に移す。
- 大匙1杯のオリーブオイルを使ったフライパンに加える。玉葱とニンニクを加えて玉葱が透き通るまで2−3分炒める。残りのソースの材料を加える。沸騰したら火を低めの中火に下げてソースを静かにコトコトと煮る。
- ミートボールを壊さないようにそっとソースに入れ、お皿に溜まった肉汁もソースに加える。
- ミートボールを10分間、時々ソースをかき混ぜながら煮る。塩と胡椒で味を調整する。
- ミートボール を煮ている間に好みのパスタを茹でる。
- 茹で上がったパスタにミートボールのソースをかけ、パルネジャーノレッジャーノチーズをかけてパセリを散らす。
パン粉で代用することもできます。その場合はカップ⅔にします。ミートボールは少し硬めになります。
2. 豚のひき肉は牛より脂肪分が多いのでジューシーなミートボールになります。でも豚肉は牛肉と比べて味が弱いので、ここでは100gにして味を損なわないようにしました。豚肉を加えるのは重要ではないので、牛肉だけでも構いません。
3. 乾燥パセリを大匙1½で代用しても構いません。或いはオレガノ、タイム、バジル、パセリを同量ずつ混ぜて大匙1½使用しても構いません。
4. トマトピューレはパサータ(Passata)とも言い、トマトをすり潰して滑らかにしたものです。通常瓶詰でスーパーでも売っていると思います。ない場合は缶詰のトマトの水煮でカッティングしてあるもので代用できます。潰しトマトの場合はトマトが煮崩れるまで煮る必要がありますが、ピューレですとそれ程長く煮る必要がないので便利です。
5. 私のミートボールの作り方:大匙山盛り一杯のひき肉を大きなお皿にポンと落とし、それを繰り返して全てのひき肉の塊を並べる。手を水で軽く濡らし、一つ一つボール型に丸める。この方がひき肉をとっては丸める方法より早いです。ぎゅっと締め付けるように丸めないように。ミートボールが硬くなります。
6. 栄養成分表は5人で分けた場合の1人分です。
今日は素晴らしい時間を過ごさせて頂き有難うございました。
パソコンで検索しましたらラッキーな事に日本語版がありました。レシピ楽しみに見させて頂きます。
この場をお借りして申し訳ありませんが、手島様によろしくお伝えお願いいたします。ご馳走様になり有難うございました。