こちらでは誕生日は年齢を問わずとても大切な日で、我が家も必ず誕生日のお祝いをします。
子供たちが子供の頃やまだ学生の頃は誕生日にはプレゼントを買って、家で簡単な食事をしました。子供が仕事を持つようになるとどの子も欲しい物は自分で手に入れられるし、大きなプレゼントはクリスマスに貰えるので、誕生日のお祝いはグルメのレストランへ行って美味しいものを食べようと言う事になりました。勿論レストランを指定するのは誕生祝いの主役です。
日本にも似たようなものがあると思いますが、オーストラリアには『The Sydney Morning Herald Good Food Guide』(シドニーモーニングヘラルド グッドフードガイド)と言う評価と星印の付いたレストランガイドの本が毎年出版されます。そこにはシドニーのあらゆるレストランが載せられていてお料理の国別やお店のタイプ別、地域別に分けられ、一つ一つのレストランに関する詳しい情報が記されています。
息子は毎年この本を買うのですが、何年か前よりその中から星の数が多くて人気のあるレストランを探して、お誕生日のお祝いの度に違ったお店を試してみようと言う事になりました。
末の娘の誕生日は3月ですが今年はあいにく家族全員の都合が付かず5月に入った今もまだ誕生祝を済ませていません。誕生祝が実際の誕生日から随分離れてしまったと言う事もあってか、娘はレストランより私の家に集まって和食を食べたいと言う事でした。
でもこれにはもう一つしっかりとした理由があったのです。
私が日本に行くと何時も子供たちに何か買ってきてほしいものがあるか聞きます。殆どの場合は食べ物(長女だったらチーズ鱈、末娘は味付け海苔、息子は乾燥ひじき等お料理できるもの)なのですが、今回は違っていました。息子は焼き鳥器(焼き鳥グリル)が欲しいとメールで言って来たのです。アマゾンのネットショップの情報を送って来て、河童橋道具街に売っていたら買って欲しいとの事。下の娘が間髪をいれず、『そう、たったの10kgだから持って帰れる、お願いします』。
今回の日本旅行はJAL便でチェックインの荷物は23kgx2個までと言う事で、子供たちもそれは充分承知の上でした。そこで親バカを発揮して、河童橋に2-3度足を運び、重さもチェックして(あれは内側が石になっているから10kgもするんです)遂に焼き鳥グリルを買い、無事に破損も無くシドニーに持って帰りました。後で聞いたのですが子供たちは半分冗談のつもりだったとか。ひどい!
ですから娘はこの焼き鳥グリルで本格的な焼き鳥を作って欲しいと言う訳です。それと、ふりかけ、蜆のお味噌汁(パックのもの)とひじきの煮付けにして欲しいとか。この子は欲が無いと言うか、地味と言うか。でも子供達にとって日本食は多分ご馳走なのです。
一般に息子より私のほうが和食料理の腕は上なのですが、今回は彼のリクエストした焼き鳥グリルを使うので私は手を引いて、見守る事にします。ひじきも最近は息子が作りますので私は飲んで食べるだけの人になるつもりです。
焼き鳥グリルがあると日本の焼き鳥だけで無く、例えばインドネシアのサテ等もうまく出来ますよね。ナギのレシピに『サテチキン、ピーナッツソース添え』と言うのがあります。彼女はバーベキュー(BBQ)で焼きましたが、これはきっと焼き鳥グリルでやるとうまくいくと思います。
- もも肉 500g(皮無し)
- ケチャップマニス 大匙2と1/2(甘いこってりした醤油‐注1)
- 無塩バター 大匙1(溶かす)
- 竹串 12-14本 最低30分水につけて置く
- 食用油 大匙1(ピーナッツ油、キャノーラ油等)
- ニンニク2かけ 微塵切り
- 玉葱 小1個又は大1/2個 粗切り (紫玉葱、白玉葱でも良い)
- 唐辛子(鷹の爪)3個 薄切り(代わりにホットソースでも良い)
- ピーナッツバター 125ml(粒無しでも粒入りでも良い)
- ココナッツミルク 250ml (低脂肪のものでも良い)
- ケチャップマニス 大匙2と1/2 (注1)
- 醤油 大匙1
- 塩 小匙1/2
- 無塩無糖の煎ったピーナッツ 1/3カップ (細かく砕くか、砕いたものを買う)
- ライムの絞り汁 大匙1‐2
- 砕いたピーナッツ
- ライムの櫛型切り
- 小口切りの九条葱/分葱
- 鶏肉は1.5cm角位に切り、4-5粒ずつ竹串に通す。
- ケチャップマニスとバターを混ぜ、それを刷毛で鶏肉に塗る。
- 竹串の鶏肉を熱いBBQ(アウトドア用バーベキューコンロ)で、又はコンロにかけたテフロン加工の大きなフライパン(竹串が収まる大きさ)に軽く油をしいて焼く。グリルでもOK。
- 小口切りの葱を散らし櫛型のライムをそえてピーナッツソースと共に出す。
- 油を小さめのお鍋に入れ強めの中火にかける。ニンニク、玉葱、唐辛子を加え玉葱が透き通る迄3分程炒める。
- 火を弱めピーナッツバター、ココナッツミルク、ケチャップマニス、醤油を加える。時々かけ混ぜながら10分程煮る。
- スティックブレンダーで材料を滑らかにする‐玉葱と唐辛子が全体に混ざるのが重要(他のブレンダーの場合は注2参照)。砕いたピーナッツとライムの絞り汁を加え2分程コトコト煮る。室温程度に冷ましてから砕いたピーナッツをかけて(使う場合)食卓に出す。ソースは冷めると少しかたくなる。
2. スティックブレンダで無く通常のブレンダーを使う場合はソースの温度が下がってからブレンダーにかけて下さい。熱いままですと熱気で蓋が押し上げられ、ピーナッツソースが爆発したようになってそこいら中に飛び散ります。以前これで失敗しました。
3. 本来のインドネシアのサテソースはレストランで出るような滑らかで味のしっかりした物ではありません。どちらかと言うと口当たりがザラザラしています。本来ピーナッツから作るので中々それを滑らかにする事が難しいのかもしれません。ザラザラは嫌なのでピーナツバターを使ったソースにする事を思いつきました。他の材料を加える事でレストランで頂くようなピーナッツソースになりました。
本場のインドネシアのピーナッツソースを作ってみたい方は以下のレシピを挑戦してみてください: (材料)無塩の煎ったぴーナッツ100g、唐辛子3-5本、ケチャップマニス50ml、九条葱/分葱 3本 小口切り、そしてライムの絞り汁大匙1 (作り方)全ての材料をすり鉢又は乳鉢で挽く。塩、コショウで味を整える。
4. このレシピでは必要以上にピーナッツソースが出来ます。これより少ない量を作るのが難しいからです。このソースは蒸し野菜等にかけても美味しいし冷蔵庫で少なくとも1週間は持ちますので無駄にはならないと思います。残りを使うときライムの絞り汁を加えると新鮮味が増します。
1つ目の表は串刺しのチキンだけの栄養成分です。ピーナッツソースの栄養成分表は2つ目の表です。
このレシピで出来るピーナッツソースの量の1/3の量を使う事を前提に一人分を計算しました。
このレシピの英語版の料理名は Satay Chicken with Restaurant Style Peanut Sauce (Indonesian/Bali style) です。RecipeTin Eats (www.recipetineats.com)に載っています。
コメントを残す