牛肉 のほぐし肉と タコス ‐ オアハカ便り

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牛のほぐし肉とタコス -  ソースはリッチで美味しい味が沢山詰まっているし牛肉はジューシーでとても柔らかです。この裂いた肉をタコス、ブリート、エンチラーダ、ケサディーア等に使い、又スライダー(手のひらサイズのミニバーガー)の中身にもします。

メキシコシティからバスでオアハカに向かいました。オアハカはメキシコシティの南東365kmの距離で、急行バスでしたが7時間かかりました。シティを過ぎると田 舎の景色が続き、長旅の目を癒してくれます。トイレ付きのバスでしたが、途中で休憩が1回ありました。バスが止まっても運転手さんは何も言わないので何 分休憩なのかも良く解りませんでした。バスがトイレの目の前で止まって運転手さんが出たので、お客もボツボツと下車し始めました。日本の長距離バスと大 違いです。でも座席はリクライニングだったので割合に快適でした。

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オアハカに着いて初めに食べたのは屋台のタマリでした。日本のちまきの感覚ですが、中身はひき肉です。

オアハカはメキシコの中で最も先住民の人口が多いので郷土料理も楽しめます。死者の日のお祭りの前日と言う事で、町中大騒ぎです。バスターミナルからタクシーでホテルに向かったのですが、途中で仮装行列と吹奏楽団のマーチに出会って足止めを食ったりとおかしな旅になりました。

ホテルに着いたのは夕方でしたが早速中心街に出向いてお祭りの飾り付けや露店を見に行きました。夜でも遅くまでお店が開いていて、縁日のように屋台も沢山あり賑やかです。やはりメキシコシティの時と同様、ホテルを出て5分も歩かないうちに屋台で売っているタマレ(トウモロコシから作った生地に肉などを混ぜ、トウモロコシの皮に包んで蒸した物)を見つけて買い食いです。とても美味しかったので町の様子を見た帰りにも買って食べたいと思ったのですが、お店は遅くまでやっていないとの事。ナギと豪は明日の朝買って朝食にしようと、屋台の人に何時に来るのかと聞く程の熱の入れようでした。

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マーケット内の焼肉食堂。生の薄切り肉とソーセージの陳列とそれを焼くBBQの隣にテーブルと長椅子があります。

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肉は塩・胡椒だけの淡白な味。共に出されるトルティーヤに乗せてサルサをかけます。

暫く歩くと吹奏楽団と骸骨のような格好の仮装行列が道を埋め尽くして行進して行きました。違ったグループが所々に固まって町を歩いて 回るのです。フェスティバルの間はこのような行列が優先されて、車はのろのろ運転です。街の飾りを見て回った後レストランで4種類のモーレを注文したとこ ろ、色とりどりのモーレがご飯と一緒に出てきました。それぞれ味も違い面白い経験でした。

オアハカで有名な郷土料理はモーレです。モーレはメキシコ料理で使用するトロッとしたソースの事で、作る材料により色々な名前が付い ています。特にモーレネグロ(黒いモーレ)はオアハカの代表的なモーレで、チョコレートが入っています。お店によってはチョコレートが多く入っているらし く甘すぎたものもありました。モーレネグロが有名なだけあって、チョコレート専門のお店もあり、チョコレートの粉末も売っていました。他のモーレと同様、 モーレネグロも鶏肉、豚肉などにかけていただきます。

2mole_negro2OaxacaCheese2mixed_plate2Market左から色々なモーレ、右上がモーレネグロ;オアハカチーズとズッキーニのケサディーア;バイキング式メキシカン;マーケット内のタコス食堂、青色の四角い道具でトルティーヤを作ります。

翌日は街の教会やお店の中を覗いて回りましたがどのお店も死者の日のフェスティバルに備えて骸骨やローズマリーの花で飾り付けをしていました。色々と工夫がしてあって面白い光景です。ブランチにレストランでパイナップルとサボテン入りの野菜ジュース、ズッキーニの花とチーズのケサディーアを食べました。

オアハカのチーズは柔らかくても弾力性があって、普通のとろけるチーズとは違います。生地の感触はモッツァレラチーズに似ていますがちぎると細く裂けるます。火を通すとトロリと溶けますが、脂肪分が少ないのかリッチな感じはせず、癖も無くて食べやすいチーズでした。スープに入れて溶かし、フォンデューのようにして食べても美味しいチーズです。

2日目は街の象徴的な建物、サントドミンゴ教会と文化博物館を訪れました教会はバロック様式の尤も見事な建築の1つで、1555年に建築が始まり2世紀近くかかりました。外装は地味ですが内側は黄金の壁や装飾でとても美しいものでした。その隣は昔修道院でしたが文化博物館になっており、オアハカ州の昔の様子を学ぶ事ができます。

6santo_domingo6wedding6sculpture6botanical_garden左からサントドミンゴ教会;教会の中、ウェディングがありました;博物館にはこのような彫像も数多くありました;博物館の外は植物園。

11月1日という事で夜になると多くの人々がお墓参りに行きました。この日は子供の魂が戻って来るとされています。大人は翌日です。私達も行って見ようという事で墓地の方に歩いて行くとすごい人だかりでした。墓地に通じる道の両側には屋台がズラーと並び、お正月の神社に並ぶ屋台をもっと大々的にした感覚でした。簡易遊園地も出来ていました。メキシコの人もこの時期にオアハカに沢山観光に来るそうですから、多分過半数は私達のような旅行者でしょう。お墓参りの人は皆仮装をしているのでわかります。自分の先祖のお墓に陣取って歌って踊って飲んでと賑やかです。

私の父の実家は茨城県ですが、子供の頃に田舎のお盆の慣習を経験しました。夜になってから提灯とお供え物をを持って山の墓地まで父や祖父母と一緒に歩いて行ったのです(薄気味悪くて怖かったのを覚えています)。死者の日もそれと良く似ています。大きく違うのはメキシコでは仮装をすることとお祭り気分が強い事でしょうか。故人の魂がこの世に戻っている間に、生きている家族や仲間と交流を楽しむという意味があるそうです。

23street_deco22cemetry 21cemetry 20cemetry左から窓に飾られた骸骨;お墓参りの人達;墓地への通りは屋台でいっぱい;大多数は旅行者です。

滞在3日目はマイクロバスでの1日ツアーに参加してトゥーレの木 ‐ 機織り工房 ‐ メスカル醸造所 ‐ ミトラ遺跡を回りました。サンタ・マリア・デル・トゥーレ村にある世界一幹の太いトゥーレの木は幹の周囲が42-45m、樹齢は不明のようですが1200-300年と見積もられているそうです。

機織り工房では自然の植物等を使って作り上げた鮮やかな色が印象的でした。ザクロ、マリーゴールド、アルファルファ、ナッツの殻など。又鮮やかな赤はサボテンに付くコチニールカイガラムシと言う寄生虫を集めて潰して作ります。表面が白っぽい物ですが潰すと体内の色素化合物により赤くなるのです。昔の人の知恵に頭が下がる思いでした。

10tree10weaving10mexcal10mitra_wall左からトゥーレの木、右下の人の大きさと比べてみてネ;羊毛は紡いだ後自然の材料で染色されます;メスカルの原料も色々な種類があります;ミトラ遺跡の壁。

メスカルはメキシコの地酒ですがテキーラもメスカルの一種なのです。メスカルはリュウゼツランと言う植物から作った蒸留酒の総称で、テキーラはテキーラ町とその周辺で作られたメスカルです。テキーラの産地は法で指定されていて他の所のメスカルはテキーラと呼べません。フレンチブランデーで言うコニャックみたいな感じです。私はテキーラはメスカルと違うと思っていましたし、サボテンからできる物だと信じていたのでここで2つ分賢くなりました。

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ミトラ遺跡のパノラマ写真。

世界遺産のミトラ遺跡はオアハカの町から南東に40km行った所にあり、乾燥した気候の為よく保存された遺跡とされています。『ミトラ』はナワトル語で『死者の場所』を意味する単語『ミクトラン』から来ていて、宗教の中心部とされていました。他の遺跡と違いモザイク模様の壁でとても綺麗でした。このモザイクは彫刻したのではなくて壁を作っている石の大きさや形を組み合わせて作られているのが特徴です。あらゆる所に使われているこの幾何学的なモザイクのデザインがミトラ遺跡をユニークな物にしています。

ツアーを終えてホテルに戻ると直ぐ近くを仮装行列とバンドが移動しているのを見つけました。死者の日のお祭りの最終日ということで、すべての仮装行列のグループが順番に並んで町を練り歩いていたのです。素晴らしい光景でした。行列の半分ぐらいの所に出会わしたので息子と2人で走りながら行列を追い越して先頭まで行きました。途中で止まっては振り返ってパチパチと写真を撮り、又走ると言った感じでかなり良い運動になりました。

24festival_deco 30band 30dancing 30Parade左から死者の日の飾り、オレンジ色はマリーゴールド;最終日に行進した楽隊;楽隊に続く仮装行列;かなりの距離の行列が見物人と一緒にゆっくりと移動します。

この日でオアハカ滞在は最後になり、翌日はプラヤ・デル・カルメンです。

まだメキシコ気分が抜けないので今回もメキシコ料理を紹介しいたいと思います。メキシコで肉の入ったタコスを沢山食べたので『 牛肉 のほぐし肉と タコス 』を載せる事にしました。とても深みのある味でソースはリッチです。コンロ、オーブン、スロークッカーと色々な調理方法で出来ます。

牛のほぐし肉とタコス
 
下準備
調理時間
合計
 
この方法が私のメキシカンの牛のほぐし肉の作り方です。ソースはリッチで美味しさが沢山詰まっているし牛肉はジューシーでとても柔らかです。このほぐした肉をタコス、ブリート、エンチラーダ、ケサディーア等に使い、又スライダー(手のひらサイズのミニバーガー)の中身にもします。ソースの味は抜群です。ソースの量は肉に絡ませる量より多くできるので別の入れ物に入れて肉に添えることをお勧めします。私は通常コンロで作りますがオーブンやスロークッカーでも出来ますのでレシピに付け加えておきました。
作者:
分量: タコス20個分
【材料】
スパイスミックス
  • チポトレパウダー 大匙1と1/2 (注7)
  • パプリカ 大匙1
  • 乾燥オレガノ 大匙1
  • オールスパイスパウダー 小匙1
  • コリアンダーパウダー 小匙1
  • オニオンパウダー又はガーリックパウダー 小匙2 又は其々小匙1
  • 塩 小匙1
  • 黒胡椒
牛肉
  • オリーブオイル 大匙1-2
  • 牛のブリスケ(又は他の煮込み用) 1.5kg 2-3個に切り分ける
  • ニンニク 5かけ
  • 玉葱 1個 角切り
  • オレンジジュース カップ1弱
  • ライムジュース 大匙2
  • 潰したトマトの缶詰め 400g
  • ビーフ又はチキンストック 500ml
  • 塩・胡椒
【作り方】
  1. スパイスミックスの材料をボールに入れて混ぜ合わせる。 小匙4杯を牛肉の塊に万遍無く振り、肉にくっ付く様に手で叩く。
  2. オリーブオイルを厚手の鍋に入れて強火にかける。牛肉を入れて(必要であれば1つずつ)全体に焦げ目が付くまで焼いたらお皿に移す。
  3. 火を弱めて中火にする。お鍋にオイルが残っていなければオリーブオイルを加える。ニンニクと玉葱を加え、3-5分間柔らかくなるまで炒める。
  4. オレンジジュースとライムジュースを加え、お鍋の底に付いたこげをヘラで擦り取る。残りのスパイスミックス、缶入りトマト、ストックと肉をお鍋に加え、水を肉がひたひたに被る位まで足す(注1)。
  5. お鍋に蓋をする。沸騰したら弱火にしてコトコトと2時間煮、蓋を取って更に30分程、肉がほぐせる様に柔らかくなるまで煮る。(注1)
  6. 肉をお鍋から取り出し、フォークを2つ使って肉をほぐす。お鍋の中のソースは蓋を取ったまま10-15分程コトコトと煮詰め、好みのとろみにする。塩で味を調整する。出来ればスティックブレンダーでソースを滑らかにする。
  7. ほぐした肉に適量のソースを絡めて食卓へ出す。残ったソースは添える。
タコス
  1. ほぐした牛肉、を温めた小さいトルティーヤ、ソース、アボカドのスライス、簡単に出来るピコ・デ・ガロ(注2)、おろしたチーズ、サワークリーム、櫛型に切ったライム、コリアンダー(パクチー)の葉と一緒に出して自分で作ってもらう。
【注】
1. 肉を煮る時間は肉の部位、塊の厚さ、お鍋の厚さにより異なります。このレシピは時間にあまりうるさくないので1時間長めに煮ても大丈夫です。2時間たったらチェックし、その後30分毎に肉がほぐせる位になったかチェックして下さい。

2. 簡単に出来るピコ・デ・ガロ:トマトの角切り、紫玉葱の微塵切り、コリアンダー、ライムジュース、塩・胡椒。

3. このレシピの量でタコスでしたら20-25個、ブリートならば12-15個出来ます。8-10人分の量として充分です。

4. 冷凍・冷蔵保存するにはソースと肉を別々にしておきます。使用時に肉を電子レンジかオーブンで温め、ソースを温めて肉に絡めます。肉にソースを絡めてから保存すると温めたときに肉が水っぽくなります。

5. スロークッカーでの作り方:ステップ4でお鍋の底の焦げを取った時点でスロークッカーに移し、残りの材料と肉を加える。低温で10時間にセットする。煮えたらソースをお鍋に移して煮詰める。

6. オーブンでの作り方:ステップ4が終わった時点で蓋・カバーをして160Cのオーブンに入れて3-3.5時間、或いは肉がほぐせる程の柔らかさになるまで焼く。ソースは丁度良いくらいに凝縮されるので火にかけなくても良いが、とろみが少なければ火にかけて凝縮る。

7. チポトレパウダーは普通のスーパーには売っていないと思いますが楽天通販で売っているようです。

 

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Comments

  1. 横山 公仁子 says

    いつも美味しそうですね。メキシコのことは何も知りませんでしたが、とても興味深く拝読しました。
    料理だけでなく文章のお上手さにいつも感心しています。
    いくつかご紹介の料理にも挑戦しましたが主人の感想は今一です。
    これからもも楽しみにしていますので頑張って続けて下さい。

    • recipetreasure says

      文章を褒めていただいて感激しています。上手いとは思っていないのですが、書こうと思う事はどんどん出て来るので事実を確認する事以外はあまり努力せずに書いています。
      ナギのお料理は殆どが味の強いものなので日本では洋食趣向の若者に向いていると思います。今度味の薄めのものを選んでみます。

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