もう12月ですね。11月の投稿が間に合わなくて12月に入ってしまいました。
日本の皆さんも同じかも知れませんが、こちらは11月に入ると急に何だか忙しくなって来ます。些細な事が積み重なって、時間を取られてしまう様です。
私のように器用にいくつも同時の仕事をこなす事が出来なくなっている人間にとっては、かなりプレッシャーを感じる時期でもあります。
今年は特に忙しく感じるのですが、やはりレシピティンジャパンのブログを始めたからだと思います。でも自分のブログを作り始めて、渚が過去3年間に彼女のブログをどの様に作り上げたのかが解りました。又どの様な事に気を配るべきなのかも解ってきます。
そうなると彼女の作ったレシピや、写真を見る目も違ってくるのです。目が肥えてきたというのでしょうか。先日、ナギからクリスマスの晩餐会の為のお料理を 投稿するので手伝って欲しいと頼まれました。特に全てのお料理をテーブルに乗せて飾り付けをし、全体の写真を撮るのに手を借りたかった様です。
今日紹介する『鮭 のパン粉グリル、レモンクリームソース添え』はそのうちのメインです。前菜はクラッシックなプローンカクテル(海老のカクテル)、サラダはポテトサラダ、レタスのサラダ、トマトのサラダ。デザートはミックスベリーのパブロバです。
テーブルにバランスよくお料理やグラス、お皿などを置くのは技術のいるものです。テーブルコーディネーターといった専門職があるくらいですし、芸術感覚が必要なのだと思います。素人の私達は試行錯誤です。写真を撮り、それを見て初めてバランスの悪さに気付くのです。

ナギが作った今年のクリスマスメニュー
でも以前の私でしたら、写真を見てもただ『よく撮れている』と言うだけだったのですが、今回は違いました。全体のバランスの悪さとか、テーブルの一部のスペースが空きすぎているとか、ナイフとフォークの角度がイマイチだといった事に気が付くのです。
そうなると、自分もナギのブログに貢献しているのだ、といささか気分が良くなってきます。ナギの方も以前は『撮影中のママは邪魔』といった雰囲気でしたが、最近は『ママ、お願いします』という感じになりました。
ナギに言わせると、 説明されなくてもナギが何を必要としているのか私が自然に解るようになって来たので、一緒に仕事がし易くなったとの事 です。ベストパートナーだとも言ってくれました。そして私はお料理をお皿に盛るスタイリングがナギより上手だとも。 とても嬉しく感じました。盛り付け感覚はきっと美しい和食のお料理を見たり食べたりしたから だと思います。
会社勤めをやめてナギと仕事を始めたのが2012年の10月で、最初のビジネスはスマートフォンのアプリの開発でした。レシピティン(RecipeTin)というアプリで、レシピを色々な書類の形で保存できる機能を持っています。ウェブサイトにあるレシピを保存することもできます。
このアプリの存在を世界中の人に知ってもらおうとの一心でナギがお料理のブログを開設し、そのブログで私たちの開発したアプリの宣伝をし始めたのが3年前です。アプリは残念ながらあまり売れませんでしたが、ナギのブログの方が多くの人に知れ渡りブログで生活が出来るようにもなりました。アプリの開発依頼私とナギはパートナーとしてずーと一緒に仕事をし、今日に至っています。
ナギは気が強いし私も彼女程ではなくても(?)かなり気の強い方なので、果たして一緒にやっていけるかどうか心配でした。お互いに火花を散らしたこと事もたまにありましたが、すぐに元の鞘に収まれるのは親子だからでしょうね。
私は還暦もとうに過ぎているので、年と共にかなり言いたいことを言って好きなことをし、協調性に欠け始めている思います。ナギはその反対で少し成長して角が取れたかなとも思います。
息子が時々私に言います。『ママがナギと喧嘩別れにならずにこんなに長く一緒に仕事をして来られたのは、ママが母親だからだと思う。僕だったら1ヶ月も続かないよ。』と。そして『まさかナギがブロクで生計を立てられるようになるとは夢にも思っていなかった。』とも言っています。
考えてみると始めの頃は口論の数も多く、腹立たしくて電話を途中で切ってしまったこともありました。早朝に口論をして、そのあと全く連絡も取らず、ナギの再三のメールも無視して24時間沈黙したこともありました。
通常私は腹を立てても長続きがしないタイプで、24時間も腹を立てていられないのです。でもあの時はちょっと懲らしめに、話しかけたいのを我慢して24時間黙ったのです。その甲斐があってナギから『まだ怒ってるの?』と聞いてました。まして日本語で。私は正直に『腹立たしさはすぐに治まったけれど、困らせようとして頑張って沈黙していた。』と言って笑ってしまうのです。
今日のレシピはパーティー用に 鮭 の半身を使いましたが切り身が小さくてもできます。材料をその分減らし、焼く時間を調整するだけです。作り方のビデオもありますので見てください。
- 鮭の半身 (1−1.4kg)(注1)
- ディジョンマスタード 大匙3−4
- パン粉 50g
- オイルスプレー
- 溶かしたバター 50g
- パルメザンチーズ(下ろしたもの)40g
- 新鮮なパセリの微塵切り 大匙2
- 新鮮なディルの微塵切り 大匙2
- レモンゼスト(レモンの皮のすりおろし)1個分
- 塩 小匙½
- 胡椒
- バター 30g
- エシャロットの微塵切り 1個分(注2)
- 辛口白ワイン 315ml (注3)
- ヘビークリーム・ホイップ用クリーム 375ml
- ディジョンマスタード 大匙1
- レモンジュース 大匙2½
- 砂糖 小匙½
- 塩・胡椒
- クレソン
- レモンのくし切り
- 新鮮なディル
- 鮭の半身は冷蔵庫から出して室温にしておく。
- オーブンを180度(コンベクション・ファン式)あるいは200度(普通のオーブン)に温めておく。
- パン粉をベーキングトレイに広げ、オイルスプレーをパン粉にしっかり満遍なくかけ、きつね色に成るまで3−5分間オーブンで焼く(注4)。焼けたらすぐにボールに移す。
- ボールにバターを加えて混ぜ合わせ、残りのパルメザンパン粉の材料を加える。
- 使用したトレイにアルミフォイルを敷き、鮭の皮を下にして置く。
- ディジョンマスタードを鮭の表面に塗る。ナイフを使ってトーストにバターを塗る感覚で薄く塗る。
- その上にパルメザンパン粉を均等に全体に散らす。
- オーブンで火が通ったばかりかなという位まで、20分間程焼く(注5)。
- 鮭をオーブンから取り出し、フライ返しを鮭とフォイルの間に差し込んで鮭がくっついていないことを確かめる。
- 鮭を乗せる大きなお皿全体にクレソンをちらす。
- アルミフォイルごと鮭をクレソンの上の置き、そーっとフォイルをずらして取り除く(ビデオを参照)。ディルを散らし、レモンクリームソースとレモンのくし切りを添えて出す。
2. エシャロットは小さな玉葱で、玉葱より甘味があります。長ネギや分葱の微塵切り大匙2杯で代用できます。あるいはニンニクの微塵切り小匙1杯半でも良いです。
3. あるいはフィッシュストックかチキンストック。
4. このステップは鮭の表面をこんがりとムラのないきつね色に仕上げる為に重要なところです。
オーブン内の火力にムラがあって焦げ目が均等にできない場合は時々トレイを揺すってムラを防ぎます。
5. 私の使った は1.2kgで一番厚い部分が2.5cmでした。鮭は室温にしてありました。20分で丁度良く焼け、身はとてもジューシーでした。
鮭を冷蔵庫から出してすぐに焼く場合は、3分長く焼きます。
6. 事前に作り置きの出来る物:パルメザンパン粉を作って密封容器に入れ、冷蔵庫へ(2日間持ちます)。ソースを作り、冷ましてから冷蔵庫へ。当日は 鮭 をレシピ通りに焼き、ソースを電子レンジで40秒程温めます。パン粉のせるのは鮭を焼く直前にします。長い間パン粉を生の鮭に乗せておくと鮭の水分でパン粉が湿ってしまいます。
7. 私は一人当たり180−200gの鮭として全体の量を計算しますが、食欲旺盛の人が多い時や量に余裕を持ちたい場合は一人250gで計算します。
8. 375mlのヘビークリームはかなりな量なのですが、このレシピは8人分なので一人当たりにすると 少し安心できると思います。
このレシピの英語版の料理名はBaked Parmesan Crusted Salmon With Lemon Cream Sauce です。RecipeTin Eats (www.recipetineats.com)に載っています。
アロハ! Juneと言います。
Nagiさんの英語ブログをネットサーフして見つけて以来、数年愛読しています。
偶然レシピブログでこちらの記事を見かけ、え、えーーーーーーー!とビックリ!
してコメントさせて頂きました。本当にびっくりです。
由美子さんのブログは、今日初めて拝読させて頂きましたが、美味しそうなレシピが
盛りだくさんで、参考にさせて頂きます。シドニーからのブログということですので、
楽しみにしています(^^♪
Juneさん、コメントおりがとうございます。
このブログサイトはNagiのサイトのレシピを翻訳したものを載せています。Nagiのたくさんのレシピを日本の方々にも見てもらいたくて、私が勝手に始めたものです。レシピだけではつまらないと思い、シドニーの私の周辺の出来事を綴っています。
自分の英語版の日本食のレシピブログもあるのでなかなか手が回らず、もう1年近く投稿していないので気に病んでいます。なんとか投稿しようと今頑張っているところです。